
アドベンチャーレースは、単にマルチスポーツを発展させただけの競技ではない。「男女混合、複合競技、ナビゲーション、ノンストップ」という特徴的なレギュレーションにより、その特性、そしてよりアドベンチャーな世界を広げている。
アドベンチャーレースのそもそもの始まりは、フランス人ジャーナリスト、ジェラール・フュジー氏が考案した人力冒険レース「レイド・ゴロワーズ」(1989年、第1回大会開催。ニュージーランド)。動力をいっさい使わず、トレイルランニング、MTB、カヌー&カヤック、ラペリングなどといったアウトドア・アクティビティを駆使してフィールドを移動していく。そして、そこに「男女混合、複合競技、ナビゲーション、ノンストップ」といった特徴的な要素を加えることで、知識や経験、コミュニケーションといった能力をも要求され、体力や技術だけでは勝てないという側面を生み出している。
現在では1,000近いアドベンチャーレースが世界各地で開催されるまでに至り、そのレギュレーションは多様化している。多種多様なレベルのレースが存在し、その頂点が「ザ・レイド・ワールドチャンピオンシップ」であり、「アドベンチャーレーシング・ワールドチャンピオンシップ」である。 (詳しくは 本誌Topics参照)
男女混合
チーム参加が基本のアドベンチャーレースだが、メンバー構成では男女混合(あるいは最低ひとり以上の女性を含む)というルールをほとんどの大会が採用している。このルールにより、単なるスポーツの延長と異なる要素を生み出すのと同時に、レースで求められるものが一変する。性別の違う者、体力の差がある者同士がどのように協力してゴールをめざすか、といういわば人間力を問われる。とにかく早く進みたい人にとってはうっとうしいルールに感じられるが、レースを続けていれば、だれでもそのルールの意味することに気づき、そして納得する。
複合競技
「アドベンチャー」という要素だけを考えれば、必ずしも複合競技である必要はないかもしれない。しかし、海、山、川といったフィールドには、それぞれそのフィールドに適した移動手段がある。たとえば川が流れているならば、そのわきの河原を走っていくよりも、カヌーで下ったほうが合理的だし楽しい。アドベンチャーレースに「フィールドを楽しむ」という要素があるなら、そのフィールドに適した移動手段を使う複合競技になるのは自然な流れだろう。
ナビゲーション
自然の中で移動するとき、地図を読むことは基本中の基本だ。それに、チェックポイント(あるいは、コントロールポイント)だけ指定してルートを自由にすれば、地形を読んでより早く着けるルートを探すおもしろさ(難しさ)も出てくる。だからナビゲーション能力の優劣によって、自分より後ろにいたはずのチームが、抜かれていないはずなのにいつの間にか前にいる、ということが起こる。ナビゲーションは奥の深い世界で、初めはとっつきにくいが地図が読めるようになると自然への理解が一段と深まる。体力だけでは勝てない、アドベンチャーレースのおもしろさの要因のひとつがそこにはある。
ノンストップ
アドベンチャーレースでは、岩場や川下りといった危険なアクティビティ以外は、夜間も止まらずノンストップ、というのが基本だ。初めはなんて厳しいルールだろう、と思うかもしれないが、実際にやってみると考えが変わってくる。ノンストップにすることで、厳しさとともにおもしろさも生まれるからだ。危険箇所をいかに昼のうちに通過するかという駆け引きが必要だし、長いレースならどこでどれだけ睡眠をとるかという高度な判断が求められる。そして、夜間行動という新しい体験ができる。
For Example
1日完結型
・エクストリームシリーズ
・UEDA Adventure Games
・石垣山古戦場アドベンチャーゲームズ
・NACアドベンチャーレースinニセコ
・白馬インターナショナルアドベンチャークエスト
・九州ADVENTURE in人吉・球磨
・おてがるアドベンチャー 2日間以上(ステージ制)
・アドベンチャー・ワイルドチャレンジレースMt.森吉
・北アルプス山麓Adventure Games
・あしがらアドベンチャーレース
・里山アドベンチャー
・レユニオン・アドベンチャー 2日間以上(ノンストップ)
・ 伊豆アドベンチャーレース
・ADVENTURE TRAIL AZUMINO 2DAYS【海外レース】
・ザ・レイド
・サザン・トラヴァース
・スバル・プライマル・クエスト
・グアム・エクストリーム・アドベンチャーレース
・EMA
etc.

