フィールド競技には、現在、さまざまな種目がある。トレイルランニングは、その原点ともいうべき、野山を走る競技。マルチスポーツにせよ、アドベンチャーレースにせよ、歩く、走る、という行為は移動の基本である。
トレイルランニングという言葉自体、まだ耳慣れない人も多いだろう。トレイルランニングとは、文字どおりトレイルを走るアクティビティ。欧米では、エンデュランス・ランという表現を使うこともある。さらに細かな概念では、A~B地点の移動をトレイルランニング、A地点と山頂の往復の場合をスカイマラソンと使い分けることもある。いずれにせよ、野山を駆け、トレイルを移動するといったことが、トレイルランニングだ。
現在ある単独種目競技は、ソロ競技が一般的。競技オリエンテーリングはもちろん、「とれとればいく」(注:「とれとれ」はTrail traceの略)など、ナビゲーション要素を含むレースもあるが、ソロで参加できることに変わりはない。単独種目だから、マスターすべき技術や必要装備も該当種目用のみ。アドベンチャースポーツの世界への第一歩として、まずはおすすめのカテゴリーである。
トレイルランニングは、装備にさまざまな周辺アイテムがあるが、シンプルに考えれば、シューズひとつから始められる種目である。自宅周辺でトレーニングを行なうことも可能だし、歩く、走る、といった移動行為に技術が付加されていくアクティビティなので、単独種目競技のなかでもアプローチしやすい筆頭種目といえるだろう。
山岳競技(縦走)に始まり、山岳マラソンや耐久レースなど、「山を走る」という競技はかねてから国内にもあった。だが、「トレイルランニング」といった概念が広まり始めたのは、ここ数年のことである。それゆえ、国内のフィールドでは、まだまだ認知されていないというのが現状だ。とはいえ、「日本山岳耐久レース」をはじめ、しっかりとした運営のもと開催される各地の大会、また関係者の努力により、「山を走る」という行為、トレイルランニングはしだいに認知されてきている。
なぜ、アスファルトでなく、山を走るのか? おそらくそこには「より厳しいものの追求、自然への本能的な帰還」といった思いがあるのではないだろうか。24時間以内に山中71.5kmという長距離を駆ける「日本山岳耐久レース」に、昨年は1,906名がエントリーした。
「みんな厳しさを楽しんでいますから、がんばります」。足をつりながら、そう話す選手の言葉は印象的であった。「悔しい。やはり練習が必要ですね。来年も必ず出ます」。力及ばず、またアクシデントにより、無念にもリタイアした選手が、そう口をそろえた。
こんな苦しいことになぜ多くの人がひきつけられるのか? それは走ってみればきっとわかる。いや、まずは見るだけでもいい。完走者だけでなく、スタート地点に立ったすべての選手に敬意を表したい。「日本山岳耐久レース」とは、そんなレースである。
そう、まずは、スタート地点に立とう。そして、トレイルランから始めよう!
For Example
個人
・日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP)
・日本ロゲインチャレンジ
・セルフディスカバリー・クロスマウンテンバイク
・とれとればいく(ナビゲーション要素あり)
・奄美シーカヤックマラソン
・ラフウォータースイム・イン・座間味
・全日本エンデュランス馬術大会 etc.海外レース
・ウルトラカップ
・キナバル国際クライマソン
・カリマインターナショナルマウンテンマラソン
・スパルタスロン
・サハラマラソン
・レイドタイ etc.*チームカテゴリーのあるレースも多数 チーム
・セルフディスカバリーアドベンチャー・マウンテンランペアマッチチャレンジ・イン・白馬
・セルフディスカバリー・ペアマッチチャレンジ屋久島
・日本リバーベンチャー選手権大会 etc.