2009年2月 7日 投稿者: ミヤザキ
昨2008年、鏑木毅選手が4位に入賞したこともあって、日本でも一躍注目を集めているツール・ド・モンブラン。全長166km、累積標高差9400mという、日本山岳耐久レース(長谷川恒男カップ=通称ハセツネ)を2周するより長い過酷なトレイルレースだ。
今年は4種目あるレースのうち3種目に日本人選手がエントリーしており、その人数はなんと30人を上回っている。
全種目のなかで最も注目を集めるレースである、
"The North Face Ultra Trail du Tour du Mont-Blanc 2009"(略称UTMB)
<距離=166 km 標高差=9,400m 制限時間46時間 スタート時間=8月28日(金)18:30 スタート・ゴール=シャモニ(フランス)>
には、石川弘樹、鏑木毅、松本高幸、松永紘明、大内直樹、渡邊千春、柳下大、山本健一、横山峰弘、間瀬ちがや、鈴木博子、ほか9名の、計20人の選手がエントリーしている。
また、UTMBのコース後半をトレースする、
"The North Face Ultra Trail Courmayeur-Champex-Chamonix 2009"(略称CCC)
<距離=98km 標高差=5,600m 制限時間26時間 スタート時間=8月28日(金)9:00 スタート=クールマイヨール(イタリア) ゴール=シャモニ(フランス)>
には10人がエントリーしている。
UTMBに出場する日本人選手の顔ぶれを見ると、昨年のハセツネを驚異的新記録で制した山本健一、2位の鏑木毅、3位の横山峰弘に加え、プロトレイルランナーの石川弘樹も出場する。こうなってくると、これはハセツネと並ぶ、"長距離系トレイルレース日本選手権"か、と言いいたくなる。
ただし、166kmというとてつもない距離のウルトラトレイルレースは国内には存在しない(トランス・ジャパン・アルプスレース<TJAR>は除く)ため、多くの選手にとってはこれだけのスケールのレースは初体験となる。
ウルトラトレイルのノウハウをを最も蓄積している選手といえば、やはり石川だろう。石川は100マイル(約160km)の超長距離トレイルレースの出場経験が、他の選手より抜きんでて多い。石川は昨年も同レースにエントリーしていたが、体調不良により出場をとりやめている。それだけに、今年に賭ける意気込みは大きいだろう。
続いて経験豊富なのは鏑木だ。同レース初出場の07年は12位だったが、満身創痍のゴールで、車椅子に乗って帰国するほどのダメージを負った。しかし昨年は4位入賞と大幅に順位を上げている。今後はロングレースを活動の中心にする意向を示している鏑木だけに、このレースには「1年の集大成」という気持ちで臨むことだろう。狙うは当然3位以内、あるいはもっと上の順位か。
そして、07年の同レースで手痛いしっぺ返しを食らった、横山と間瀬の二人だ。
横山は07年の同レースで故障し、その後約1年間、故障が癒えずにまともなレースができなかった苦い記憶がある。しかし、昨年のハセツネで自己記録を大幅に塗り替えて3位に入り、完全復活までもう少しとなった横山は、モンブランでの完全復調を期してレースに臨むことだろう。
間瀬も、07年の同レースで途中フラフラになり、一時はオフィシャルからリタイヤを迫られながら、なんとか完走だけは果たした。今年は満足いくレースをして、きっちりと結果を出したいところだろう。
また鈴木博子も、「得意な距離は50マイル、100km。100マイルは長すぎます」と言いながら、やはりロングトレイルの経験値は日本選手のなかでは抜きん出ている。
このように、日本のトレイルランナーが続々と海外のビッグレースをめざすようになっている。また、ここまで紹介した強豪トレイルランナーだけでなく、一般のトレイルランナーも多数エントリーしているようだ。みなさんにはぜひ、納得いく結果を持ち帰ってもらいたいものだ。
文=ASM編集部