2006年7月12日 投稿者: アドベンチャースポーツマガジン編集部

現在、世界最高峰のアドベンチャーレースと言っても過言ではないビッグレース「プライマル・クエスト」。北米ユタ州にて開催された本年度大会には、世界各国より強豪89チームが参戦。チーム「イーストウインド」は、19位(暫定。7月12日現在)でみごと完全完走。キャプテン田中正人氏より帰国後のメッセージが届いたので、以下紹介しよう。
スタート直後に駒井研二選手が骨盤骨折、横山峰弘選手が頭部を馬体により強打、田中正人選手が肋骨骨折などなど、アドベンチャーレースに付き物とはいえ、想定以上のさまざまなアクシデントが起こり文字通り満身創痍の中、10日間に渡る長丁場のレースが展開される。世界の強豪、そして総距離約800kmという過酷なコースと自然、チームメイトと自分自身といったさまざまなものを相手に奮闘、完全完走世界19位(暫定)という結果を残す。日本代表チーム「イーストウインド」、いよいよ世界が見えてきた。詳細レポートは次号『アドベンチャースポーツマガジン』に譲らせていただくとして、以下、キャプテン田中正人氏のメッセージをご覧いただこう。
*なお、本レースの模様は、来る8月20日(日)夜6時より、日本テレビ系列「真相報道 バンキシャ!」にて放映予定。また、その後、同じく日本テレビ系列にて特別番組も放映する予定。詳細が決まり次第、本WEBサイトで告知します。ぜひ、みなさんお楽しみに!

Photo☆Kashiwakura Yosuke
チーム「イーストウインド」の田中正人です。
帰国してようやく後片付けに目処がついてきました。
皆さんからの多くの応援をいただき感謝の意にたえません。
本当にありがとうございました。
今回のレース「プライマル・クエスト」は、
初期の「レイド・ゴロワーズ」や「エコ・チャレンジ」に次ぐ
世界最高峰の地位を固めるアドベンチャーレースでした。
距離、日数とともに高い技術レベルも要求されました。
特にロープセクションでは、設置ロープの総延長18kmという
アドベンチャーレース史上最大であることや
中途半端な技術では棄権を余儀なくされることが伝えられました。
レース前の技術チェックでは、
駒井、佐藤のアッセンディング(ロープ登高)の技術不足が指摘され、
その場で5時間も練習し、
スタッフもどうにかレースができるようにと懸命に指導してくれました。
今回のチーム「イーストウインド」は
体力レベルでは過去最高のメンバーですが、
技術的には個人差が大きい状態であり
レース中にチームが一団となって協力し合う必要がありました。
レース初日、乗馬セクションから始まったレースはトラブルが続出しました。
スタート直後に落馬したチームの馬が暴走して横山に激突しました。
後方から不意に体当たりされた横山は防御体制を取れずに頭部を打ち、
しばらく意識が呆然としていました。
幸いにも大事には至らずレースを続けることができましたが、
その後、駒井が馬に蹴られてしまいました。
これは崖を下る箇所で渋滞が起き、
順番待ちをしているときに前チームの馬に
後方から近づきすぎた駒井が蹴られたものですが、
これは馬に対する知識と注意不足であることは否めません。
そしてこれがその後のレース展開を大きく左右する結果となってしまったことは
非常に残念です。
最初の乗馬セクションは、負傷した駒井を馬に乗せ、
他のメンバーが走り通した結果11位で終了できたことは、
体力的には10位くらいの実力があることが実感できました。
またリバースイミングセクションで
ダークゾーン(夜間行動禁止区間)にかかっていたトップチームと合流でき、
一時レース全体のトップに立てたことも貴重な体験となりました。
常勝しているチーム「Nike PowerBlast」と肩を並べたあの雰囲気は
今後も忘れないように繰り返しイメージしていこうと思っています。
これは我々も本当にトップに立てるんだという実感を強く持たせた出来事でした。
しかしながら駒井の調子は悪く、
一時順位が落ちる一方でレースに対する士気が非常に下がったこともありました。
これはさすがにマズイと無理やり駒井を牽引した結果、
もう少しは頑張れそうだという可能性がチームの中に出来てきました。
その後も辛抱、忍耐というレース展開でしたが、
9日間13時間半という長い時間戦い続けられたことは
チームとって大きな基盤となる自信になりました。
『どんな状況に陥っても、このチームはレースをやり遂げることはできる!』
次のレースでの具体的な目標は5位以内です。
今回ケガがなかったら10位前後の戦いになっていたはずです。
それは明確に実感できました。
しかし5位以内というのは誰でも優勝を狙えるレベルのチームが集まっています。
ということは、優勝を狙って戦う必要があるということになります。
このレベルになれば本当に甘えは許されません。
技術習得に対しても個人個人で自覚と責任を持ち、
レース戦略も全員で展開し、
休憩やトランジット(装備入れ替え)時間に対しても
かなりシビアな感覚を持たなくてはなりません。
正直、現在の我々ではそこまでの域に達しているとは思えません。
そこまでのレース展開ができるようになることが
今後のチームトレーニングの課題になります。
目つきが変わるくらいの取り組み意識の向上が必要です。
今回のレースで得たものは非常に大きいです。
それは今後の希望と方向性を具体的に明確にしてくれました。
次回の大きなレース予定は、
来年の『アドベンチャーレーシングワールドチャンピオンシップ』(2007年5月スコットランド)と『プライマル・クエスト』(開催日未定、南米という噂)です。
今後とも皆さんのご支援、ご協力をお願い申し上げます。
チーム「イーストウインド」
キャプテン 田中正人

*「プライマル・クエスト」オフィシャルサイト
http://www.ecoprimalquest.com/2006/race/index.cfm
【プレゼント】
田中正人サイン入り「プライマル・クエスト」ロゴ入りバイクボトルを1名にプレゼント!
●応募方法
アドスポWEBのEメール・アドレス
adventure@yamakei.co.jp
あてに
件名(タイトル)を
「田中正人PQボトル・プレゼント」
とし、
1. お名前
2. 性別、年齢
3. アウトドアスポーツ歴、アドベンチャーレース歴
4. 出場したことのあるレース名
5. アドスポWebへのご意見・ご要望
6.『アドベンチャースポーツマガジン』へのご意見・ご要望
7.チーム「イーストウインド」へのメッセージ
をお書きのうえ、Eメールでお申込ください。
Eメールをいただいた方の中から、厳選な抽選のうえ1名の方にご連絡いたします。当選者には、編集部から再度Eメールのやりとりをさせていただき、送り先をお聞きします。
●締め切り
7月30日(日)着Eメールまで有効
アドベンチャースポーツマガジン編集部
この記事へのコメント (2件)
投稿者: EWありがとう! | 2006年7月19日 23:51
イーストウインドのみんさん、世界19位おめでとうございます。
私は運動音痴で運動が大嫌いでした。
それが理由で人と話すことまで嫌いになりました。
でもイーストウインドのみなさん、
特に骨盤骨折をしたのに最後まで頑張った駒井さんから勇気をもらいました。
あまり上手く言えませんが、なんだか今までの甘えていたわたしにわたしはガンバレと言える気がしてきました。
それから、キャプテンの田中正人さんのチームメイトに対する厳しい姿勢と言葉にもわたしの甘さを叱られているような気がしました。
このあいだテレビで見たサッカーの中田のコメントを聞いたときのことを思い出しました。
横山さん、そして女性ひとりで頑張った佐藤さんにも教えられた気がします。
生きる勇気が湧いてきました。
イーストウインドのみなさん、
本当にありがとうございます。
これからも頑張ってください。
応援しています。
本当にありがとう。
投稿者: 田中正人 | 2006年7月26日 02:24
「EWありがとう!」さん、応援ありがとうございます!!
我々の戦いが人に勇気を与えられるのなら、こんなに嬉しいことはありません。
海外の本格的なアドベンチャーレースでは、サッカー中田のようにかなりシビアな気持ちで
取り組まなければ事故にもつながる可能性があります。そしてチームが一丸とならなければ
良い結果が得られないのは自明なこと。
世界で本気で戦う人には学ぶべきことが多いです。
これからもあらゆる面で頑張っていきますので、応援お願い致します。