2006年7月10日 投稿者: アドベンチャースポーツマガジン編集部

初心者からベテランまで存分に楽しめる「エクストリームシリーズ」。日本初のシリーズ戦アドベンチャーレースの本シリーズ、2006年度は全5戦。今回は、市民記者の川村みきてぃーさんが、6月24日(土)に開催された第3戦「桧枝岐大会」をレポートします。
* 「エクストリームシリーズ」
昨年度より始まったシリーズ戦形式のアドベンチャーレース。1日完結型のレースで参加しやすいことや、本格的な要素が大いに盛り込まれているレース内容、各開催エリアの自然を巧みに利用したコースや種目設定が好評の大会。2006年全5戦。今後は、9月9日(土)に最終戦「奥大井大会」を開催予定。詳しくは大会HP(http://www.a-extremo.com/japanese.html
)まで。なお、「エクストリームシリーズ」関連記事が『アドベンチャースポーツマガジン』2006(コンテンツは→ http://www.adventure-sports-web.com/magazine/2006.html
参照)にあり。ぜひ、ご覧下さい。
Text & Photo by Kawamura Miki
6月の最後の週末、「エクストリームシリーズ・尾瀬檜枝岐大会」が行なわれました。「アフロオールスターズ」川村(みきてぃー)が、尾瀬檜枝岐大会のレポートをさせていただきまーす!
「アフロオールスターズ」、「もっさん、みつるん、みきてぃー」のメンバーで出場するのは昨年の安曇野(「ADVENTURE TRIAL AZUMINO 2DAYS」)以来2回目です。簡単にメンバー紹介などさせていただきます。「もっさん」は某アウトドアショップ勤務ですが、いつもお店にいないとの評判。アドベンチャーレースのほか、テレマークスキーやフライフィッシングなどなど……と多彩な趣味の持主です。「みつるん」はバイクメッセンジャー。チャリンコで都内の街道から裏道まで縦横無尽に爆走中です。美味しいものに目がなく、メッセンジャーの移動中や休憩中に甘味処を見つけるやいなや、即買い、即食べを敢行。そしてわたくし「みきてぃー」は現在フリーター中。ぬれ手に粟のごとくお金を手に入れるすべを日夜吟味するのに余念がありません。
さて、レースのレポートをしたいと思います。「アフロオールスターズ」は基本的にレースの前日に現地入りし、テント泊が恒例となっており、今回も前日入りしました。前日の15時30分に埼玉を出発。私が在住する神奈川横浜→「みつるん」在住東京小平→「もっさん」お店埼玉岩槻と移動するだけでも4時間近くかかりました……。首都圏ってなんでこんなに混んでるのでしょうねぇ??? 埼玉から尾瀬桧枝岐へは、東北自動車道経由で西那須野塩原ICから国道400号で峠越えし、南会津町を経由、そして檜枝岐村に到着というコースです。到着は19時30分でした。
檜枝岐村には、「燧の湯」「駒の湯」「アルザの尾瀬の郷」など温泉施設が充実しています。七入り駐車場に日が暮れる前にテント設営した後、急いで「燧の湯」にレッツゴー! 夕食は南郷のスーパーで購入した食材をもとに、わかめうどん&巨大地元産豆腐&ビール。おなかが膨れたのとほどよいアルコールで睡魔に勝てず、そのまま就寝です。
翌朝はレース受付が7時からでしたので、6時前に起床。テントを開けると深夜到着した車が10台ほど停まっていました。梅雨真っ只中であるにもかかわらず、雲よりも青空が多く広がる天気で、レース中も好天が期待できそうです。
基本装備は、パック11リットル、ハイドレーションパック(2リットル×2)、行動食、ヘッドライト、ファーストエイドキット、ホイッスル、コンパス、防水袋などなど。私はいつも荷物が多くなってしまうので、今回はパックを11リットルに新調しました。ウエストベルトのポケットやサイドポケットに小物が多く入るので、レース中でもアクセスがし易いことからこのパックを選びました。ハイドレーションパックをふたつにする理由は、ひとつにスポーツドリンク、もう一方にベタついた口をすっきりさせるために水を入れているからです。今回は暑さが予想されたため、合計2リットルほどの水分を持っていきました。レースはスピードレースが予想されたので、食料は少なめです。
受付後、9時からブリーフィングです。ブリーフィングはいつもの「エクストリームシリーズ」とほぼ同じ内容ですが、オーガナイザーの我部さんから「ゴールした後、写真撮影などに興じて最後のチェックを受けていないチームがあります。みなさん忘れないように!」という説明がありました。「エクストリームシリーズ」は、ブリーフィングの後にチーム紹介があります。会場に来る途中、道に迷ったチーム、メンバーの男を取っ替えひっ替えしているチームなど、さまざまなチームが参加しています。
今回のレース内容を簡単に説明すると、オリエンテーリング(CP1〜CP5 *CP=チェックポイント)→チームチャレンジ1(CP6)→MTB(CP7)→トレイルランニング〜チームチャレンジ2(CP8)〜トレイルランニング(CP9)→MTB(CP10、11)→ゴールの流れでした。今回のレースは恐らくCP6からCP8までMTBで移動したのち、CP8から山岳トレイルが待っていたと思うのですが、大会側によると今年は積雪量が多く、コースが短縮されたとのことでした。
いよいよ10時、レーススタートです。最初のオリエンテーリングはCP1からCP5まで順不同でどこからとってもOKとのこと。「アフロオールスターズ」はCP3→CP4→CP5→CP2→CP1の順番で通過です。わたしが先頭を行き力が入っていたため、最初飛ばしてしまいました。わき目もふらずに走っていたので、木の根っこや小石につまづいてしまい、何度が転んでしまいました。スタート直後は身体も気持ちも先に行ってしまっているようです。短いレースではいいのですが、長いレースになると持久力が必要になってくるので、ペース配分も重要なポイントになりますね。CP3からCP4の移動途中にカモシカが大地に還ってゆく姿、みなさん気が付きましたか? 自然の営みを目の当たりにした瞬間でした。
CP5まで終了し、CP6で順位確認したところ、なんと4位! ここまでのトップ3の順位は「TEAM男山」「チームよせあつめ」「KOKOPELLIココペリ」の順です。
CP6はチームチャレンジ。今大会は檜枝岐村青年部のご協力のもと行なわれているため、レースの所々に檜枝岐村の地場産業をテーマとしたチャレンジが設定されていました。CP1からCP5までの間にも「フキ」を30本取ってくるという指示がありました。チームチャレンジ1はイワナのつかみ取りです。檜枝岐川の河原に石で囲んだいけすが用意され、そこに放流されているイワナを3匹つかみ取るものです。
CP6のチェック後、MTBのスタートです。MTBのスタートは「ココペリ」とほぼ同時になり、CP6からCP8までほぼ同じペースで「ココペリ」と行きます。「ココペリ」メンバーの「重鎮、りえちゃん、みつるさん」3人とお喋りをしながら、ゆったりしながら進んでいきました。
CP7後、MTBからトレイルランへの切りかわりです。トレランの最中、重鎮が「おーい! いい牽引列車があるぞー!」と後ろから呼ぶので、振りかえって見ると、「チームよせあつめ」の牽引トレインが! 我ら2チームは、「チームよせあつめ」がCP7でシューズの履き替えをしていた間、一瞬追い抜いていたようです。わる乗りして、つい「チームよせあつめ」の牽引につかまってしまいましたぁ。よせあつめといってもさすがトップチーム。ぐんぐん先に行ってしまい、あっという間に姿が見えなくなりました。
CP8は林道の終点です。ここでもう1度チームチャレンジです。こんどは直径約20cmほどの丸太切りです。「ココペリ」とほぼ同時に開始したのですが、切っている途中に切れ目が曲がってきてしまい、ここで4分の差をつけられてしまいました。さあ、急いで追いかけます。
CP9まで戻る途中、いろんな後続のチームとすれ違いました。女性が男性を牽引しているチームや、行き倒れになっている人などなど……。梅雨真っ只中とは思えない暑さの中、各チームともに頑張って、そして楽しそうに走っています。
CP9でCP11までの指示書を受け取ります。当初渡された地図をみて、私てっきりCP9以降はトレイルランだと思っていました。が! なーんと指示書にはしっかりと「マウンテンバイクを持って上がれなければならない」と記載されているではないですか! ドキドキしながらもMTBに乗ってスタートです。最初に実川を渡渉します。雪解けが流れ込む実川の水は冷たく、驚くほどでしたが、ほてった体には気持良く感じられました。さあ、身体をクールダウンさせて、CP10、11をめざします。
CP10の地点は地図上ではCP9の対岸に位置するのですが、実際に踏破している道は実川の上流に向って進んでいます。一瞬不安を覚えて大丈夫かなぁ。とチームメイトに問いかけたら、「じゃあ、指示書を見てみよう」という意見が返ってきました。指示書には「川を渡り、山道(幅は広いが途中から藪)沿いをいくと、ぶつかる山道(電源開発管理道)沿いにある」と書いてあります。「エクストリームシリーズ」は上級者から初心者までレースを楽しむことができるよう、とても丁寧に指示書が作られているため、オリエンテーリングは指示書を良く読むと見えてきます。わき目もふらずに進みがちなレースにおいて、冷静に状況を判断してくれるチームメイトの存在は、必要不可欠な存在です。ここで休憩を兼ねながら、指示書を良く読みます。指示書を信じて進むとCP10がありました! またもやここで慎重に地点を確認しなから移動してきた「ココペリ」に遭遇。シングルトラックは初めての私を擁する「アフロオールスターズ」は「ココペリ」に先を譲って進みます。
送電線の下に生えているオドリコソウやコゴミの草いきれの中を進んでいきます。先取りした初夏の風が緑の海の上をそよいでいきます。
私、自転車を担いでの山登りもまた初めて。担いでみるとけっこう重く、足が上がりません。途中、「みつるん」が右肩に自分の自転車を、左肩に私の自転車を担いでブナ林の山道を登ってくれました。レース後に「ココペリ」の「重鎮」も言っていたのですが、「自分が無理してチーム全体が遅くなってしまうのであれば、助けてもらってチーム全体が速かったらそっちの方がいいよね」と。チームメイトと協力しあえるのはアドベンチャーレースのいいところのひとつですよね。「みつるん」は自転車2台も担いでいるのに、すごいスピードで登っていきます。自転車を担いだ「もっさん」が後ろに小さくなっていきました。「もっさん」、途中でトチの実餅を食べて、横っ腹が痛くなっていたようです。疲れる前やお腹が空く前にエネルギー補給するのは定石ですが、行動食の種類や食べるタイミングって難しいですね。
そんなこんなで「ココペリ」に遅れること4分、CP11に到着しました。順位はというと、なんと3位! 1位は「チームよせあつめ」、2位は「ココペリ」。あれ?「TEAM男山」はどこへ???
CP11からはシングルトラックのダウンヒルです。「みつるん」のスピードにはとても追いつけません。1度急斜面に飛びこんだら、前転して藪に突っ込んでしまったので、シングルトラックのダウンヒルの練習はまた後日にすることにして、自転車を押しながら、坂道を駆け下ることにしました。ダウンヒルの陰練習をこっそり心に誓いました。
この電源開発管理道は途中で七入から沼山峠を結ぶ登山道に合流します。途中、山菜取りのおじさん達に出会い、エールをいただきました。もう少しで七入山荘、というところで、「追いついたーーー!!!」という声がするではないですか! 後ろを振り返ると「TEAM男山」の姿が! やばい!
「TEAM男山」のメンバー1名に抜かれましたが、2名が来ていません。まだこちらに勝機はあります。メンバー2名に追いつかれる前に急いで林道に出ます。さあ、追いつかれる前に自転車飛ばして行くぞ! というところで、「もっさん」が立ち止まって何か叫んでいます。急いで「みつるん」が駆けつけている間、「TEAM男山」が横をすり抜けていきました。なんと、「もっさん」の自転車のチェーンがこんなときに外れてしまっていたようです。「先に行け〜!」という声が聞こえてきたので、「勝負を捨てていないな!」と思い、私はゴールに向って漕ぎはじめました。漕ぎ出しからゴールまでは1kmほどだったでしょうか。国道を横断し、ゴール直前、何故か「TEAM男山」が減速しはじめました。おやっ? と思っていましたが、どうやら三人並んで手をつないでゴールするようです。後ろを振り返ると「みつるん、もっさん」も全速力で迫ってきています。これはっ! と思い、ペダルを漕ぐ足に力を込めました。「TEAM男山」の脇をすり抜け、ゴールした後、受付にダッシュです。「私、みつるん、もっさん」の順で受付に到着し、同タイムでしたが、「TEAM男山」より先に受付を終了しました。今日のブリーフィング、しっかり聞いていて良かったぁ〜。
好天のもと、次々にチームがゴールテープを切っていきます。今回のレースはコースが短縮されたため、ほとんどのチームが完全完走で戻ってきました。ゴール後は心づくしのトン汁をいただきました。
さて、レース終了後は七入駐車場から移動して中土合公園で表彰式&バーベキュー懇親会です。こちらもまた檜枝岐村の方々に多くの準備をしていただき、豚や羊、野菜満載のバーベキュー、そしてつかみ取りされたイワナたちがきれいに炭焼きにされて並んでいます。会場では生ビール(!)も販売され、レースも懇親会も心から楽しませて頂きました。今年は地元から2チーム参加でしたが、懇親会の準備頂いた青年部の方々も来年、多くのチームを編成して参加下さいね!
トップのチームとは20分近い差でしたが、それなりに手応えのあったレースでした。自分自身の弱点や課題もみえ、次のレースに向けて、弱点や課題を克服です。
しかし、何よりも青い空、檜枝岐の緑の中を初夏の風に吹かれながら進んでいくのはとても気持が良かったです。心からレースを満喫できました。これも我部さん(大会主催者)をはじめとするエクストレモの方々、そして大会に全面的に協力していただいた檜枝岐村の方々、そして一緒に出場した参加者の方のおかげです。みんなに感謝するとともに、私たちを抱いてくれた尾瀬檜枝岐の自然にも心から感謝感謝です。いやーみなさん、ほんとーに楽しかったですねー。来年もまた参加しますよっ! お疲れ様でしたぁ。
From ASM編集部
みきてぃーさん、ありがとうございました。「エクストリームシリーズ」の楽しさとレースの面白さがビシバシ伝わってきましたよー! スレスレの3位おめでとうございます。そして参加した全チームのみなさん、お疲れ様でした。大会スタッフ、地元関係者の皆様、素晴らしいレース、ありがとうございます。次回も素敵な大会を期待しています!
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