2006年3月14日 投稿者: アドベンチャースポーツマガジン編集部

去る3月4日(土)『第2回タブスカップスノーシューレース』が群馬県利根郡の水上町で開催された。レース当日、心配された降雪はなく、爽快な青空に恵まれた。前回のプレ大会の反響もあり、今年は44人のレーサーが白樺の美しいオフピステに集まった。
群馬県随一の標高を誇る谷川岳(1977m)、その麓に流れる利根川の上流域は白瀬に輝く激流地帯である。ちょうどその間に挟まれた水上町は、1年間に大きなフィールドレースが幾つも開催されるアドベンチャースポーツのメッカ。この水上町で前年に誕生したスノーシューレースが、今年は本大会として開催された。
スノーシューとは、いわば「カンジキ」の現代版(西洋版)。アルミパイプと強化ビニールなどで構成された軽量スノーシューは、足の踏み出しや蹴り上げに下半身の各部が接触しないように計算されたスタイリッシュな形状で、二本足で雪面を歩く(走る)ことができる唯一無二の道具である。
さて、レース会場は、真っ白な雪原と美しいブナ林が広がる水上高原プリンスホテルのゲレンデ内である。リフトのない丘陵地帯やブナ林コースなど、スキーやスノーボードではなかなか滑ることのできないエリアを使って、5kmと10kmのコースが用意された。コースデザイナーは、プロアドベンチャーレーサー田中正人氏。スタッフは、「里山アドベンチャー」でお馴染みのカッパクラブである。

一斉にスタートが切られた。雪煙の巻き上がる光景は、まるでヌーの川わたりのようで迫力がある。バフバフと気持ち良い音を鳴らしながらコースの先を取り合う選手たち。これぞ雪上マラソンである。スノーシューツアーでは「静かな白銀世界を散策しながらブナ林の木陰で暖かいココアを」というイメージがある。が、これがレースともなると状況が一変。暖かな服装をしている人間が一人もいない。ほとんどのレーサーがパワータイツ着用で長袖シャツにゼッケンを羽織るのみ。寒くないのか! と思うのだが、真上には煌々と照る太陽が昇っていて、ぽかぽか暖かいほどだ。選手たちは額を流れ落ちる汗も気にせず、ひたすら前へと雪を踏み進む。コースは変化に富み、ブナ林から丘陵へ、そしてなだらかな直線コースに入った。先頭選手が作ってくれた道を後続の選手たちがひたすら追いかける。なかには、歩きながら景色を楽しみ、ときおりため息をついていた選手もいたが……(これも楽しみ方のひとつ)。

トップ選手は5km地点を23分で通過。これはスタッフも驚く好タイムだ(5km通過順位トップには水上高原プリンスホテルの宿泊券がプレゼントされた)。他の選手も続々とゴール。初出場でも、走っている途中でコツをつかんだ選手も多々いたようだ。スノーシューは、「登れそうもない雪斜面、走れそうもないパウダースノー」といったエリアも難なく通過できる点が魅力だ。日本ではまだまだ数少ないスノーシューレースだが、雪上を駆けるスポーツとして新鮮な体験や驚きがある。ゴールに飛び込んでくる選手たちの爽快な笑顔にこのスポーツの可能性を見た。今後、冬の定番レースとして期待が高まる。

スノーフラッグでは、30代男子や二人三脚、親子クラスなどのカテゴリーで競技が行われた。フラッグを取る際には、ヘッドスライディングで飛び込む人、スタート直後に足がもつれ転倒する人など、観客を湧かせるアクションがたくさん。スタッフのアドリブでいくつものクラス競技が繰り返され、結局、ほとんどの選手が賞品をゲット! 閉会式では、満足げな笑顔がそこらじゅうに満ちていた。
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