2005年10月31日 投稿者: アドベンチャースポーツマガジン編集部

去る10月12〜16日、南米エクアドル共和国にて「World Rafting Champion Ship2005」が開催された。日本からは、「ラフティングチーム・テイケイ」(男子)と「チーム・リバーエンジェルス」(女子)の2チームが日本代表としての出場。女子チームの一員である須藤ナオミ氏によるレポートを以下紹介しよう。
南米エクアドルで開催された「World Rafting Champion Ship」。世界の強豪26カ国(女子は13カ国)約150名の選手がアマゾン川の源流部に当たるキホス川に集結した。エクアドルと言えばガラパゴス諸島があまりにも有名で、それ以外のスポットはほとんど知られていないが、6,000m級の峰々からジャングルまで起伏に富んだ地形を有する自然の宝庫。米国のカヤッカーには人気のホワイトウォーター天国だ。会場となったキホス川はグレード3〜4の瀬が連続し、川のボリュームは雨量に大きく左右
され日々水量が違っていた。
日本女子代表は「チーム・リバーエンジェルス」。四国吉野川にベースを構えるアウトフィッター「サファリ」のリバーガイドを中心に成されたチームだ。世界選手権に向けて結成し、トレーニングを積み、遂にその日を迎えた。

1日目スプリント。1本目のタイムトライアルの後、上位チームはトーナメント戦へ。水は比較的少なめ。スプリントは距離も短く全体が見渡せるため、観客も多く集まっていた。2艇同時にスタートするので激しく競り合う場面にギャラリーは大いにわいた。結果、日本女子はトーナメントに出場できず、10位に留まった。翌日のスラロームは、スプリント下位チームからの出走。各チームとも入念な下見をして、出走直前までライン取りを吟味している。ラインとは、川の中におけるボートの航行路。つまりボートをどのように川の中で動かすか、どういう“道”を通っていくかということがライン取りで、レースの勝敗を左右する重要な要素となる。すべての種目に言えることだが、コンマ数秒でも速いと思われる方法をひたすら考えるのだ。 私たちもラインについて何度も何度も話し合い、男子チーム「ラフティングチーム・テイケイ」)から貴重なアドバイスをもらい、本番に備えた。スラロームは2本
下り、速いほうのタイムで順位が決定する。国内では思うようにスラロームの練習ができなかったこともあって、下見で本数を重ねるごとにフネが思うように動くようになり、悪くはなかった。しかし世界トップのフネの動き、クルーの動きは、当たり前だが素晴らしかった。スラローム競技を通して改めて“世界との差”をビシビシと肌で感じる2日目だった。
欧米選手に比べて体格は小さく、パワーでも水をあけられる私たちがいちばん力を発揮できるのはダウンリバーだと常に思っていた。エクアドル入りしてから、毎日のトレーニングのほぼすべてをダウンリバーの下見に費やした。ダウンリバーのスタートは上位からグループに分かれ3分間隔で出走。ロシア、ブラジルと共に私たちは最終グループからスタート。連日天気は下り坂だったものの川の水量に影響を与えるほどの雨量はなく、この日も浅いところは多くの岩が突出していた。スタート後グループトップとなり、しばらくは前にも後ろにもフネの気配はなし、なかば自己との戦いのような状態が続く。レース中盤に差しかかった辺りでひとつ前のグループの“シッポ”が見え始め、その差は少しずつ縮まりつつあった。目標(前のグループ)が見えはじめたことでフネも勢いづき、ついには南アフリカをとらえた。数十mにわたり競り合ったが、今ひとつ前に出ることはできず、そのままフィニッシュへ。南アフリカに次いで私たちもフィニッシュラインを割り1時間20分におよぶレースを終え、同時にすべての競技が終了した。
女子総合11位(13ヵ国中)。この結果を受けてさまざまな思いが巡る……。よくやった! なのか、もっとできるんじゃないか? なのか分からない。ただ今回私たちが初めて世界選手権に出場した事実は確か。これをキッカケにもっと多くの人がレースラフティングに目を向けてもらえるよう働きかけ(年内に世界選手権日本チーム報告会を計画中!)、なにより女子選手の層が増えることに期待したい。次の世界選手権は2007年だ!
Text &Photo by Sudo Naomi
※日本チームウエア提供 ゴールドウイン
※大会の結果等、詳細はIRFウェブサイト↓
http://www.intraftfed.com/
※男子日本代表チーム「ラフティングチーム・テイケイ」の詳細は、同チームHP↓
http://www.race-rafting.jp/
【リザルト】
日本代表チーム
●女子「チーム・リバーエンジェルス」
総合11位(スプリント10位・スラローム12位・ダウンリバー10位)
●男子「ラフティングチーム・テイケイ」
総合10位(スプリント15位・スラローム11位・ダウンリバー7位)
大会結果(総合)
●男子
1位 ロシア
2位 チェコ
3位 USA
4位 ドイツ
5位 ブラジル
6位 カナダ
7位 ニュージーランド
8位 スロベニア
9位 オーストラリア
10位 日本
11位 イタリア
12位 スロバキア
13位 ハンガリー
14位 コスタリカ
15位 イギリス
16位 コロンビア
17位 オランダ
18位 メキシコ
19位 エクアドル
20位 ベネズエラ
21位 オーストリア
22位 デンマーク
23位 インド
● 女子
1位 チェコ
2位 ニュージーランド
3位 スロバキア
4位 ノルウェイ
5位 オーストラリア
6位 USA
7位 カナダ
8位 イギリス
9位 ドイツ
10位 南アフリカ
11位 日本
12位 ロシア
13位 ブラジル